各時代の大争闘

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忠実な者が非難される

しかもこの大欺瞞者サタンは、神に仕える者たちがこれらの災害を引き起こしているのだと、人々に説く。天の神の不興を引き起こしてきた人たちは、すべての災いを、神の戒めに服従することによって絶えず違反者たちへの譴責となっている人たちのせいにする。日曜安息日を犯すことは神を怒らせることであり、この罪が災害をもたらすのであって、それは日曜日遵守が厳しく実施されねばやまない、と宣言される。また、第四条の要求を主張して日曜日尊重を傷つける者は民を悩ます者であって、神の恩寵とこの世における繁栄とを妨げている、と宣言される。このようにして、昔神のしもべに向けられた非難が、同じようにもっともらしい理由のもとに繰り返される。「アハブはエリヤを見たとき、彼に言った、『イスラエルを悩ます者よ、あなたはここにいるのですか』。彼は答えた、『わたしがイスラエルを悩ますのではありません。あなたと、あなたの父の家が悩ましたのです。あなたがたが主の命令を捨て、バアルに従ったためです』」(列王紀上18章17、18節)。民衆の怒りは偽りの非難によってかきたてられるので、彼らは神の使者たちに対して、背信のイスラエルがエリヤに対して取ったのと同じような態度を取るであろう。 GCJap 684.2

心霊術を通してあらわされる奇跡の力は、人間に従うよりは神に従うことを選ぶ人たちに不利な影響を与える。いろいろな霊からの伝達は、神は日曜日を拒絶する者たちにその間違いを悟らせるために自分たちを送られたのだと宣言し、国家の法律は神の律法と同様に遵守しなければならないと断言する。霊たちはまた、世の中が非常に悪くなったことを嘆き、道徳的に堕落している状態は日曜日の冒瀆に原因があるという宗教家たちの証言を支持する。彼らのあかしを信じようとしないすべての者に対して、ますます激しい怒りが引き起こされる。 GCJap 685.1

サタンが神の民との最後の大争闘に用いる手段は、天において大争闘を開始した時に用いたものと同じである。彼は神の統治の安定を推進しようとしているのだと公言しながら、一方においてはこれを転覆するためにひそかにあらゆる努力を傾けた。そして自分が達成しようとこのように努力している働きを、忠実な天使たちのせいにした。同じような欺瞞の手段が、ローマ教会の歴史の特徴であった。天の神の代理者として行動していると公言しながら、自らを神の上に置き、神の律法を変えようと望んだ。ローマの支配下にあって、福音に対して忠誠であったために死刑にされた人たちは、悪を行う者と宣言され、サタンの味方とののしられた。そして彼らに非難を浴びせ、人々にも彼ら自身にも最悪の犯罪人と思わせるために、あらゆる手段が取られた。今も同じである。サタンは、神の戒めを守る者たちを滅ぼそうとする一方では、この人たちが律法の違反者として、また神を汚し世にさばきを招く者として非難されるように謀る。 GCJap 685.2