各時代の大争闘
破滅への道
サタンは心霊術を通して人々の病気をいやし、もっと高尚な新しい信仰を提供すると称して、人類の恩人のように見せかける。だが同時に彼は破壊者として働く。彼の誘惑は多くの人々を破滅に導く。不節制が理性を王座から追い出し、肉欲の放縦、争い、流血が続く。サタンは戦争を喜ぶ。なぜなら戦争は、魂の最悪の激情をかきたて、悪と流血に染まった犠牲者たちを永遠に葬り去ってしまうからである。国々が互いに戦争を起こすように扇動するのがサタンの目的である。なぜなら、そうすることによって人々の心を、神の日に立つ備えの働きからそらすことができるからである。 GCJap 683.1
サタンはまた、備えのできていない魂を自分の収穫として取り入れるために、自然力を通しても働く。彼は自然の実験室の秘密を研究してきたので、神が許される範囲内で自然を支配するため全力を用いる。彼がヨブを試みることを許された時、どんなに速やかに、家畜の群れやしもべたちや家や子供たちが取り去られ、またたく間に事件が相次いで起こったことだろう。 GCJap 683.2
被造物を保護し、破壊者の力から守られるのは神である。しかし、キリスト教界が主の律法をないがしろにしてきたため、主は、なすと仰せになったことをそのとおりなさるであろう。すなわち、主は地上から祝福を取り去り、神の律法に反逆している者たち、また人にそうするように教えたり強制したりしている者たちから、保護のみ手を取り除かれるであろう。 GCJap 683.3
サタンは、神が特に保護されないすべての者に対する支配力を持っている。彼は、自分のたくらみを押し進めるために、ある者たちには恩恵と繁栄を与える。そして、他の者たちには災いをもたらして、人々に、彼らを悩ませているのは神だと信じさせようとする。 GCJap 683.4
サタンは人々に対し、あらゆる病気をいやすことのできる偉大な医師のように見せかけながら、他方では病気や災害を生じさせ、ついには人口の多い都市が破滅して荒廃する。彼は今も活動している。 GCJap 683.5
海や陸における事故や災害、大火災、激しい突風、すさまじい降雹、嵐、洪水、たつまき、津波、地震など、あらゆる場所に幾多の形でサタンは力をふるっている。彼は取り入れまぎわの収穫を全滅させ、飢饉と困窮を引き起こす。彼は空気を恐るべき病毒で汚染させ、幾千人もの人が悪疫で死ぬ。これらの出来事はますますひんぱんになり、悲惨なものになる。破滅は人間にも、動物にも及ぶ。「地は悲しみ、衰え、……天も地と共にしおれはてる。地はその住む民の下に汚された。これは彼らが律法にそむき、定めを犯し、とこしえの契約を破ったからだ」(イザヤ書24章4、5節)。 GCJap 684.1