各時代の大争闘

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ミラーの奮闘

あらゆる悪の扇動者サタンは、再臨使命の影響を無に帰そうとしたばかりでなくて、使命者自身の生命を取ろうとした。ミラーは、聖書の真理を彼の聴衆の心に実際にあてはめて訴え、彼らの罪を責め、彼らの自己満足を打ち破った。そして、彼の明白で鋭い言葉は、人々の敵意を引き起こした。教会員が彼の使命に反対するのを見て、低俗な人々は、より大胆な行動へと進んだ。そして、敵たちは、彼が集会場を出ようとする時に彼を殺そうと謀った。しかし、天使たちが群衆の中にいた。 GCJap 387.3

そして、人間の姿をした一人の天使が、主のしもべの腕をとって、怒った群衆の中を安全に連れ出した。彼の働きは、まだ終わっていなかった。そしてサタンとサタンの使者たちは、その目的を達することができなかった。 GCJap 387.4

あらゆる迫害にもかかわらず、再臨運動に対する関心は高まっていった。最初は、数十、数百であった会衆が、幾千にも増していった。種々の教会に多くの信者が加えられたが、しばらくすると、こうした改心者に対してさえ反対の精神があらわされ、教会は、ミラーの見解を信じる者に対して、懲罰処置をとるようになった。こうした事態が起こったために、ミラーは、あらゆる宗派のキリスト者に対する訴えを書き、もし彼の教義が誤りであるならば、その誤りを聖書によって示してもらいたいと言った。 GCJap 388.1

「われわれの信仰と行為の規準、いや、唯一の規準であるとあなたがたが認めている神の言葉が、信じよと命じていないどんなものを、われわれは信じたであろうか。われわれ〔アドベンチスト(再臨信徒)〕は、説教壇からの、または印刷物によるこのような悪意に満ちた非難を受け、また教会の交わりから除外されねばならぬような、どんなことをしたのであろうか」「もしわれわれが間違っているならば、何が間違いであるかを示していただきたい。われわれの誤りを、神の言葉から示していただきたい。われわれはもう十分あざけりを受けた。あざけりは、われわれが間違っていたことを納得させ得ない。われわれの見解を変えるのは、神の言葉だけである。われわれの結論は、聖書の証拠に基づいて、慎重な吟味と祈りによって達したものなのである」 GCJap 388.2