各時代の大争闘
千年期
預言者イザヤは、サタンが滅びる時を予見して、次のように叫んでいる。「黎明の子、明けの明星よ、あなたは天から落ちてしまった。もろもろの国を倒した者よ、あなたは切られて地に倒れてしまった。あなたはさきに心のうちに言った、『わたしは天にのぼり、わたしの王座を高く神の星の上におき、……いと高き者のようになろう』。しかしあなたは陰府に落され、穴の奥底に入れられる。あなたを見る者はつくづくあなたを見、あなたに目をとめて言う、『この人は地を震わせ、国々を動かし、世界を荒野のようにし、その都市をこわし、捕えた者をその家に解き帰さなかった者であるのか』」(イザヤ書14章12~17節)。 GCJap 764.1
サタンの反逆の働きは、六千年の間、「地を震わせ」た。彼は、「世界を荒野のようにし、その都市をこわし」た。彼は、「捕えた者をその家に解き帰さなかった」。六千年の間、神の民は、彼の牢獄に入れられてきた。そして彼は、彼らを永久に捕らえておこうとした。しかし、キリストは、彼の鎖を断ち切って、捕らわれている人々を解放されたのである。 GCJap 764.2
今となっては、悪人たちでさえ、サタンの力の及ばないところに置かれている。サタンは悪天使たちとだけ取り残され、罪がもたらしたのろいの結果を悟る。「もろもろの国の王たちは皆/尊いさまで、自分の墓に眠る。しかしあなたは忌みきらわれる月足らぬ子のように/墓のそとに捨てられ、……あなたは自分の国を滅ぼし、自分の民を殺したために、彼らと共に葬られることはない」(イザヤ書14章18~20節)。 GCJap 764.3
千年の間、サタンは、荒れ果てた地上をさまよい歩いて、自分が神の律法に反逆した結果を眺める。この間のサタンの苦しみは非常なものである。サタンは、堕落して以来、絶えず働き続けて、反省するひまがなかった。ところが今は、力を奪われ、最初に天の政府に反逆して以来自分がどんなことをしてきたかを熟考させられる。そして彼は、恐ろしい将来を思って震えおののく。その時には彼は、自分が行ったすべての悪のために苦しまねばならず、また、自分が他の者に犯させた罪に対して罰を受けねばならないのである。 GCJap 764.4