各時代の大争闘

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最後の日の人々の運命

重苦しい雲がなお空を覆っている。しかし、時おり太陽がすきまからあらわれ、それが主の報復の目のようである。恐ろしいいなずまが天からひらめき、地球を一面の炎で包むように見える。恐ろしい雷鳴を圧して、神秘的なおそるべき声が、悪人たちの運命を宣告する。この時語られる言葉は、すべての者に理解されるわけではないが、偽教師たちには、それがはっきり理解される。ついさっきまでは、向こう見ずで、高慢で、反抗的で、神の戒めを守る民を残酷にあしらって勝ち誇っていた者たちが、今はもうあわてふためき、恐れおののいている。彼らの泣き叫ぶ声は、自然界の物音を越えて聞こえてくる。悪鬼たちは、キリストの神性を認めて、キリストの力の前に震えあがり、一方人々は、憐れみをこい求めて、目も当てられないような恐怖のうちにはいつくばる。 GCJap 739.2

昔の預言者たちは、神の日の聖なる幻を見て言った。「あなたがたは泣き叫べ。主の日が近づき、滅びが全能者から来るからだ」(イザヤ書13章6節)。「あなたは岩の間にはいり、ちりの中にかくれて、主の恐るべきみ前と、その威光の輝きとを避けよ。その日には目をあげて高ぶる者は低くせられ、おごる人はかがめられ、主のみ高くあげられる。これは、万軍の主の一日があって、すべて誇る者と高ぶる者、すべておのれを高くする者と得意な者とに臨むからである」「その日、人々は拝むためにみずから造ったしろがねの偶像と、こがねの偶像とを、もぐらもちと、こうもりに投げ与え、岩のほら穴や、がけの裂け目にはいり、主が立って地を脅かされるとき、主の恐るべきみ前と、その威光の輝きとを避ける」(イザヤ書2章10~12、20、21節)。 GCJap 740.1

雲の切れ目から、暗黒とは対照的に、四倍も輝きを増した一つの星が光る。この星は、忠実な者には、望みと喜びとを語るが、神の律法を犯した者たちには、厳しさと怒りとを語る。キリストのためにすべてを犠牲にした者たちは、主の仮屋の奥に隠されているかのように、今は安全である。すでに彼らは試みられ、世界と真理を軽蔑する人々との前で、自分たちのために死なれたお方に対する忠誠心を証明したのである。死に直面してもなお忠誠心を固く保ち続けた者たちの上に、驚くべき変化が起きた。彼らは、悪鬼と化した人々の暗黒と恐怖の圧制から、突然救い出された。さっきまで青ざめ、不安に閉ざされて、やつれはてていた彼らの顔が、今は驚嘆と信仰と愛に輝いている。彼らの声は、勝利の歌となってあがる。「神はわれらの避け所また力である。悩める時のいと近き助けである。このゆえに、たとい地は変り、山は海の真中に移るとも、われらは恐れない。たといその水は鳴りとどろき、あわだつとも、そのさわぎによって山は震え動くとも、われらは恐れない」(詩篇46篇1~3節)。 GCJap 740.2