各時代の大争闘
世界の運命
われわれは世界歴史の最も厳粛な時代に生存している。地上のおびただしい数の人々の運命が、決定されようとしている。われわれ自身の将来の幸福も、他の魂の救いも、今われわれが歩いている道にかかっている。われわれは真理のみ霊によって導かれる必要がある。キリストに従う者はみな、「主よ、わたしは何をしたらよいでしょうか」と熱心にたずねるべきである。われわれは祈りと断食をもって主の前にへりくだり、主のみ言葉について、特にさばきの光景について瞑想する必要がある。われわれは今、神のことについて、深い、生きた経験を求めなければならない。一刻も無駄にはできない。われわれの周囲には重大な事件が起こっており、われわれはサタンの魔法の働いている場にいるのである。神の見張り人たちよ、眠ってはいけない。敵は近くに忍び込んでいて、あなたが気をゆるめて眠気をもよおすならば、いつでも飛びかかって餌食にしようと待ち構えている。 GCJap 698.1
多くの者は、神の前における自分の真の姿について欺かれている。彼らは自分たちは悪事を行っていないと喜んでいるが、神が彼らに要求され、しかも彼らが実行することを怠った、善にして高潔な行為のことを数えるのを忘れている。彼らは神の園の木であるだけでは十分ではない。彼らは実を結ぶことによって神のご期待に答えなければならない。自分を力づけてくれる神の恵みを通してなすことができたはずの善行をしなかった責任を、神は問われる。彼らは地をふさぐものとして天の書に記録される。 GCJap 698.2
しかし、この種の人の場合も、全く絶望的というわけではない。神の恵みを軽視し、神の恵みを悪用したこれらの人々に、忍耐深い愛の神のみ心は、「『眠っている者よ、起きなさい。死人のなかから、立ち上がりなさい。そうすれば、キリストがあなたを照すであろう』。そこで、あなたがたの歩きかたによく注意して、……今の時を生かして用いなさい。今は悪い時代なのである」と訴えておられる(エペソ5章14~16節)。 GCJap 699.1
試みの時が来ると、神のみ言葉を自分の人生の尺度としてきた人たちが、はっきりわかるであろう。夏には常緑樹と他の木々との間に著しい違いがないが、冬のこがらしが吹く時になると、常緑樹は変わらないが、他の木々は葉が落ちて裸になる。そのように、現在は心に偽りのある信者と真のキリスト者との見分けがつかないが、しかしその違いが明らかになる日が、今まさにわれわれに臨もうとしている。反対が起こり、頑迷と偏狭が再び吹きまくり、迫害の火が燃やされる時に、二心の偽善者たちは動揺して信仰を放棄するであろう。しかし真のキリスト者は岩のように堅く立ち、繁栄の日よりも信仰が強くなり、望みはいっそう明るくなるであろう。 GCJap 699.2
詩篇記者は、次のように言っている。「わたしはあなたのあかしを深く思う」「わたしはあなたのさとしによって知恵を得ました。それゆえ、わたしは偽りのすべての道を憎みます」(詩篇119篇99、104節)。「知恵を求めて得る人、悟りを得る人はさいわいである」「彼は水のほとりに植えた木のようで、その根を川にのばし、暑さにあっても恐れることはない。その葉は常に青く、ひでりの年にも憂えることなく、絶えず実を結ぶ」(箴言3章13節、エレミヤ書17章8節)。 GCJap 699.3