各時代の大争闘
懐疑論のわな
自分の永遠の利益を重んずる者はみな、懐疑論の侵入に対して警戒しなければならない。真理の柱そのものが攻撃されるであろう。 GCJap 697.2
現代の不信仰の風刺や詭弁―─狡猾で有害な教え―─が届かないところに身を置くことは、不可能である。サタンはその誘惑をあらゆる階級に適合させる。彼は、無学の者には冗談と嘲笑をもって攻撃し、教育ある者には科学的な反対論や哲学的な推論をもって対抗するが、どちらも聖書に対する不信と軽蔑心をかきたてようとねらっている。経験の浅い青年でさえ、あえてキリスト教の根本原理に関して懐疑をほのめかす。しかもこうした青年の不信仰は、それ自体は浅薄なものであっても、影響力を持っている。多くの者はこのようにして父祖たちの信仰をあざわらい、恵みのみ霊を侮るように導かれる。神の誉れとなり世の祝福となると思われた多くの人々の生涯が、不信仰の汚れた空気を吸うことによってそこなわれてきた。人間の理性による高慢な結論に頼って、自分たちは神の知恵の助けなしに聖なる神秘を説明し、真理に到達できると思う者はみな、サタンのわなにかかるのである。 GCJap 697.3