各時代の大争闘

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全世界に臨む欺瞞

多くの者は、愛する肉親や友人の姿をしてもっとも危険な異端の説を唱える悪霊たちに直面するであろう。これらの来訪者たちは、われわれの最も感じやすい同情に訴え、自分の主張を支持するために奇跡を行う。われわれは、死んだ者は何事をも知らない、このようにあらわれる者は悪鬼の霊である、という聖書の真理によって彼らに抵抗する用意がなければならない。 GCJap 648.2

今われわれの前には、「地上に住む者たちをためすために、全世界に臨もうとしている試練の時」がある(黙示録3章10節)。神のみ言葉の上に信仰を堅く打ち立てていない者はみな、欺かれて敗北する。サタンは人の子らを支配するために「あらゆる不義の惑わしを行い」、彼の惑わしは絶えず増大する。しかしサタンは、ただ人々がその誘惑に自分から負けるときだけその相手を獲得することができる。真理の知識を熱心に求め、服従によって魂を清めるために励み、こうしてその戦いに備えて自分にできるところを行っている者は、真理の神が確かな保護者であられることを見いだす。「忍耐についてのわたしの言葉をあなたが守ったから、わたしも……あなたを防ぎ守ろう」と救い主は約束しておられる(同3章10節)。主は、ご自分に頼る魂が一人でもサタンに打ち負かされるままにしておくくらいなら、ご自分の民を守るために天からすべての天使をつかわしたいと思っておられる。 GCJap 648.3

預言者イザヤは、神のさばきの時に自分は安全であると考えさせるような恐ろしい惑わしが悪人たちに臨むことについて、次のように描写している。「われわれは死と契約をなし、陰府と協定を結んだ。みなぎりあふれる災の過ぎる時にも、それはわれわれに来ない。われわれはうそを避け所となし、偽りをもって身をかくしたからである」(イザヤ書28章15節)。ここに描写されている種類の人々の中には、かたくなな悔い改めない心を持ち、罪人に刑罰はないと信じて自分を慰めている者たちが含まれている。 GCJap 649.1

すなわち彼らは、人間はどんなに堕落しようと問題ではなく、すべて天にあげられ、神の使いのようになるのだと信じているのである。特に、死と契約をなし、陰府と協定を結んだ者とは、天が悩みの時に義人のために守りとして与えた真理を捨て、サタンが代わりに提供した偽りの避けどころ、すなわち心霊術の惑わしの主張を受け入れる者のことである。 GCJap 649.2