各時代の大争闘

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再臨と神の警告

この大いなる日に関して、神の言葉は、最も厳粛で、印象深い言葉で、神の民に、霊的昏睡から目覚めて、悔い改めとへりくだりによって神の顔を求めるように促している。「あなたがたはシオンでラッパを吹け。わが聖なる山で警報を吹きならせ。国の民はみな、ふるいわななけ。主の日が来るからである。それは近い」「断食を聖別し、聖会を召集し、民を集め、会衆を聖別し、老人たちを集め、幼な子……を集め、花婿をその家から呼びだし、花嫁をそのへやから呼びだせ。主に仕える祭司たちは、廊と祭壇との間で泣」け。「『今からでも、あなたがたは心をつくし、断食と嘆きと、悲しみとをもってわたしに帰れ。あなたがたは衣服ではなく、心を裂け』。あなたがたの神、主に帰れ。主は恵みあり、あわれみあり、怒ることがおそく、いつくしみが豊かで」ある(ヨエル書2章1、15~17、12、13節)。 GCJap 357.1

神の日に立ち得る民を準備するには、改革の大いなる働きが成し遂げられねばならなかった。神は、神の民と称する人々の多くが、永遠のために築いていないのを見られ、憐れみのうちに彼らに警告の使命を与えて、彼らを昏睡から目覚めさせ、主の再臨の準備をさせようとされた。 GCJap 357.2

この警告が、黙示録14章に記されている。ここには、天使が宣言するといわれている三重の使命が書かれていて、すぐそれに続いて人の子が来られ、「地の穀物」を刈られる。警告の使命の第一は、審判の切迫を宣言する。預言者は、天使が「中空を飛ぶのを見た。彼は地に住む者、すなわち、あらゆる国民、部族、国語、民族に宣べ伝えるために、永遠の福音をたずさえてきて、大声で言った。『神をおそれ、神に栄光を帰せよ。神のさばきの時がきたからである。天と地と海と水の源とを造られたかたを、伏し拝め』」(黙示録14章6、7節)。 GCJap 357.3

この使命は、「永遠の福音」の一部として宣言されている。福音宣布の働きは、天使にゆだねられたのではなく、人間に委託されているのである。天使はこの働きを指導するために用いられ、人間の救いのための大運動の任を負わせられている。しかし、福音の実際の宣教は、地上のキリストのしもべたちによって行われるのである。 GCJap 358.1

神の聖霊の感動とみ言葉の教えに従った忠実な人々が、この警告を世界に宣言するのであった。彼らは、「夜が明け、明星がのぼる……まで、この預言の言葉を」心にとめていた人々であった(ペテロ第二・1章19節)。彼らは、すべての隠された宝以上に神を知ることを求め、それを、「銀によって得るものにまさり、その利益は精金よりも良い」とみなしたのであった(箴言3章14節)。主は、彼らにみ国の偉大な事物を啓示された。「主の親しみは主をおそれる者のためにあり、主はその契約を彼らに知らせられる」(詩篇25篇14節)。 GCJap 358.2

この真理を理解し、その宣布に従事したのは、博学な神学者たちではなかった。もしも彼らが、祈りつつ勤勉に聖書を研究する忠実な夜まわりであったならば、夜の時刻を知ったことであろう。預言は、まさに起ころうとしていた出来事を、彼らに示したことであろう。しかし彼らはそうでなかったために、使命は、彼らより劣る人々によって伝えられた。「光がある間に歩いて、やみに追いつかれないようにしなさい」とイエスは言われた(ヨハネ12章35節)。神から与えられた光に背を向け、手近にある光を求めない者は、暗黒の中に残される。しかし、「わたしに従って来る者は、やみのうちを歩くことがなく、命の光をもつであろう」と救い主は宣言された(ヨハネ8章12節)。ひたすら神のみこころを行おうと願い、すでに与えられた光を熱心に心に留める者はだれでも、もっと大きな光を受ける。そのような魂には、天の光に輝く星が送られて、すべての真理に彼を導くのである。 GCJap 358.3