キリストとキリストの天使たちサタンとサタンの天使たちとの間の大闘争

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第3章 — 救いの計画

神様が創った世に、病気で、惨めな一生を送る末、死ぬ運命づけられている迷う者でいっぱいになる事が分かるにつれ、天国は悲しみに満ちてきた。 罪を犯した者に逃げる道は無く、アダムとその血族は全滅しなければならない。 私は愛しいイエスを見た。 その表情には同情と悲哀があった。 すぐイエスが父なる神様を包んでいる非常にまぶしい光の方へ行くのを私は見た。 私の付き添いの天使が、「イエスは自分の父と親密な相談をしている」と言った。 イエスが自分の父と相談している間、天使たちはピリピリしていたようだった。 イエスは三度も父の周りの素晴らしい光に包まれた。 三回目の後に父の方から出て来るとイエスの身体が見えた。 その表情は平和的で、戸惑うところがなく、言葉で言い表せないほどの慈愛と麗しさに輝いていた。 イエスは天使たちに、「迷う人間のために救いの道が作られた。 人間が赦されるため、『私の命を身代金として死の判決が下るように』と父に懇願していた。 そして、イエスの血の値打ちと神様の戒めへの従順さにより、人間が神様の好意を得、美しい園に入り、命の木の実が食べられるようになる」と知らせた。 GCJ 12.1

最初、天使たちは、指令長官(イエス)が隠さずに救いの計画を表明してくれた事に対して喜べなかった。 「私の父の怒りと犯罪者である人類との間に立って、不正と軽蔑を負うが、私を『神様の息子』と受け入れる人は多くならない」とイエスは言った。 ほとんどの人に憎まれ、拒まれる。 イエスは自分の栄光をすべて天国に残して、地球で身分を低くする。 そして人間として 現れ、いろんな誘惑に遭う者を助ける方法を、自分が同じように誘惑に遭う事によって会得する。 ついに先生としての使命を果たしてから人の手に渡され、サタンと彼の天使たちに誘導される悪い人たちによって自分はほとんど全部の種類の虐待を受け、痛めつけられ、ひどく苦しい死に方を成し遂げなければならない事を天使たちに知らせた。 その死に方は罪人の死に方と同じく、天と地の間に掛けられ、天使たちが目を覆うほど何時間もひどく苦悶する。 体の苦しみだけではなく、心の苦しみも感じる。 全人類の罪をすべて自分が負う事になるので、体の苦しみは心の苦しみと比べものにならない。 イエスは死んで、また三日後よみがえり、迷う有罪のある人類と自分の父との間に入って、仲裁するために天に昇ると天使たちに言った。 GCJ 12.2

天使たちはイエスの前にひれ伏した。 自分たちの命をささげようとした。 イエスは、自分の死でたくさんの人が救えるが、天使の死でその負債を返す事ができないと彼らに言った。 自分の父が人間の身代金として受け入れるものは一つしかない、それはイエスの命である。 GCJ 13.1

イエスは更に天使の役割を教え、自分と一緒にいて、時には力づけてもらう事になると告げた。 堕落した人間の性質を取るので、イエスの力は天使の力に及ばないほど弱くなる。 天使たちは、イエスが受ける恥と大きな苦痛を目撃する事もある。 その苦痛と、人間に嫌われるのを見る時、彼らは愛する者を人殺しの手から救いたいという強い感情にかき立てられるが、どんな事を見ても入って成り行きを変えたり、邪魔したりする事は許されない。 でも、イエスの復活の際に役割を果してもらう。 救いの計画は考案され、そして既に父に承認されたと言った。 GCJ 13.2

イエスは聖なる悲しみで天使たちを慰め、元気づけた。 これからイエスが身受けする人たちは永遠に一緒に住むようになると知らせた。 イエスの死で多くの人を身受けして、死の支配者を滅ぼす事になる。 神様の国を、その天下の大いなる国を自分の父から受け、イエスが世々限りなく所有する事になる。 サタンと罪人は滅ぼされ、二度と天や、清められる新地球を乱さない。 イエスは、自分の父に承認された計画に甘んじるよう、そして堕落してしまった人類がイエスの死を通してまた高められ、神様の好意を得、天国を楽しめる事を喜びなさいと言った。 GCJ 13.3

その時天国は口で言い表せない程の喜びに満ちた。 天国の大勢が賛美と崇拝を込めた歌を歌って、神様が大いなる慈愛と謙遜で反乱族のために最愛の者を死に譲ったので、天使たちはハープを持って、今まで出さなかった高い音で歌った。 同じく、イエスが父の懐から離れることに同意して、他人に命をあげるためにひどく苦しい人生を送る末、恥ずかしい死に方を選んだので天使たちは力を入れ、賛美と崇拝を込めた歌を歌った。 GCJ 14.1

あの天使が私に、「父が簡単に最愛の息子を譲ったと思う? とんでもない。 天の神様にとっても、犯罪者である人類が滅びるべきか、彼らのために最愛の息子を与えるべきか、という選択に悩んだよ」と言った。 天使たちは人間の救いに非常に高い関心を持ち、滅びるべき人間のために自分の栄光と命を捨てても良いと思った者さえあった。 「しかし、それは何もならない」と私の付き添いの天使が言った。 その罪は重過ぎて、天使の命では負債を返す事ができない。 迷った人類を絶望的な悲しみや苦痛から救える方法は一つしかない→息子の死と仲裁だけである。 GCJ 14.2

しかし、天使にはする事が与えられた。 その一つは、神様の息子が苦しんでいる時に、栄光から力づける慰めを持って昇り降りして、イエスの苦痛を和らげる事である。 更に、恵みを受けた人たちに暗やみを投げ掛けようとする悪天使たちとサタンの絶え間ない攻撃から守る仕事も与えられた。 神様にとって、迷って、滅びる人類のために自分の法律を変える事は不可能なので神様は、人間の罪のために最愛の息子の死を許した。 GCJ 14.3

サタンと彼の天使たちは、人類を堕落させた事によって神様の息子を高い位から引き下ろせるので再び喜んだ。 イエスが堕落した人間の性質を受ける時、イエスに打ち勝って、救いの計画を邪魔するとサタンは自分の天使たちに言った。 GCJ 14.4

以前賞賛され、幸せな天使だった時のサタンの様子は私に示された。 そして彼の今の様子も。 サタンはまだ王様のような姿を保っている。 彼は天使、堕落した天使なのでその顔立ちはまだ高貴である。 でもその表情は心配、不安、不幸、憎しみ、悪意、いたずら、欺きやあらゆる悪に満ちている。 昔、非常に高貴だった額が特に私の目を引いた。 それは目から引っ込んでいた。 長い間自分の品位を落としてきたので性質の善いところ全部が低下してきていると同時に、性質の悪いところ全部が発達してきてしまった事を私は見た。 彼の眼差しは陰険で、悪賢く、射るようなものであった。 体格は大きいが、顔と手の肌は緩く、垂れ下がっていた。 私が見ていた時、彼は左手でほお杖をついていた。 深く考えているようだった。 彼の表情には悪とサタンらしい悪賢さが満ちた微笑みがあり、私を身震いさせた。 彼はえじきを完全に捕らえる直前にこういうふうに微笑する。 そしてえじきを自分のわなにしっかりくくり付けるにつれて、この微笑みがひどく恐ろしくなってくる。 GCJ 14.5

イザヤ53章を参照